開発INTERVIEWS
#飲料ラボ

可能性は無限大。未来の「おいしさ」を求めて開発しています。

INTERVIEW

あの「カップヌードル」がソーダに!?
SNSで話題沸騰の商品誕生秘話。

企業データ

日清食品株式会社

1958年、創業者の安藤百福氏が世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を発明。1971年、世界初のカップ麺「カップヌードル」を発売。2021年現在、「カップヌードル」は世界100カ国で販売され、累計販売が500億食を突破。日本国内の年間売上は1000億円 (市場売価ベース) に到達している。「Beyond Instant Foods」をスローガンに、多彩な商品を製造、販売し、食の未来を創造し続けている。

商品化の背景

「カップヌードル」発売50周年。
節目の年にあっと驚く商品を。

1971年に誕生した「カップヌードル」は2021年に発売50周年を迎えました。
節目となる50周年には、「カップヌードル」を即席麺としてだけではなく、いろいろな形で楽しんでいただきたいと、様々な商品展開を検討しました。

日清食品では、楽しさ、新しさ、驚きがあり、お客さまにハッピーな気持ちになってもらえることを商品開発のコンセプトとしています。50周年の記念商品を検討していく中で、「飲料」というアイデアが生まれ、やるからには「どんな味がするんだろう」とドキドキ感と楽しさのあるものを作ろうということで、「カップヌードル ソーダ」を商品化しました。

正直、「飲んでみたい」と思ってもらえるのか不安もありましたが、ニュースリリース発表の直後から各メディアに注目され、SNSでも予想を超える反響がありました。

販売はオンラインストア限定でしたが、自社サイトやAmazonなど外部のECサイトでも即日完売するほどの人気でした。

ニッセーを選んだ理由

ブランド愛を共有し、真摯に、そして
楽しんで開発してくれる姿勢に感謝。

コラボレーションでは、私たちの「カップヌードル」に対する強いこだわりに共感していただけるかどうかが最も重要です。「カップヌードルらしさ」を理解していただけないと、どこまで行っても議論が平行線になってしまいます。

その点、ニッセー様は「カップヌードルらしさ」を理解してくださり、私たちの突拍子もない投げかけにも、飲料にしたらどうなるのかを解決策も含めてご提案いただけました。ご担当者の説明からも、「カップヌードル」ブランドへの熱意が伝わってきました。

飲料業界の常識から外れた短い開発期間など、無理なお願いばかりでしたが、いつも楽しそうに取り組んでいただきました。1回目の打ち合わせから、技術力も熱意もあるニッセー様なら安心してお任せできると思いましたし、実際に商品として完成させることができました。本当に感謝しかありません。

開発秘話

奇をてらうだけのものにはしたくない。
「美味しく飲める」をゴールに。

「カップヌードル」をソーダにするためには課題が山積みで、ゴールが見えない状態で開発がスタートしました。「カップヌードル」は、麺、スープ、具材が一体となり、一つの食事として複雑な味で構成されています。この味わいをソーダで表現するために、まず「カップヌードル」「シーフードヌードル」「カップヌードル カレー」「チリトマトヌードル」の各フレーバーについてニッセー様にご説明し、ニッセー様もご担当者が「カップヌードル」をひたすら食べ、消費者目線でそれぞれのフレーバーのキーとなる味を考えてくださいました。

当初は、各フレーバーの味わいを忠実にソーダで再現するところからスタートしたのですが、正直、美味しいと言える出来栄えではありませんでした。私たちは食品メーカーとして、奇をてらうだけのものは作りたくありません。あくまでも美味しく飲めるものをゴールにしました。

美味しくすることについては、まさにニッセー様の得意分野です。「カップヌードル」に近い味から、一般のジュース、ソーダに近い味まで、「カップヌードル」のキーとなる味を残しながら段階的に味をマッピングしていただき、それをもとに議論をしていきました。

一番苦労した「シーフード」味では、「シーフードヌードル」の海鮮の香りをコントロールするためにクリームソーダをベースにする、「チリトマト」味にはオレンジ果汁を入れて調整するなど、ニッセー様からの提案のおかげで、完成度の高い商品になりました。

今後の展望

目指すのは100年ブランド。
これからも楽しい企画に挑戦したい。

飲料の専門家であるニッセー様は、技術力をお持ちであることはもちろん、私たちの意図を咀嚼し、真面目に、センスよくカタチにしていただけることがわかりました。そして、今回の「カップヌードル ソーダ」の商品化により、即席麺を飲料化するという新しい道を切り拓けたのではないかと思います。

「カップヌードルソーダ」は、50周年のプロモーション商品として発売しましたが、しっかり売上にもつながりました。販売数量は多くありませんが、友達と話題にしたくなる、チャレンジして飲んでみたくなる商品として若者の心を掴み、若い世代のファンを増やすことができたと思います。

「カップヌードル」は、「100年ブランド」を目指しています。食品メーカーとして美味しさや品質、安全性の面で真摯にモノづくりに取り組むのは当然ですが、食べてお腹を満たすだけではなく、驚きや楽しさを感じていただけるような企画を今後も展開していきます。

そうした中で、飲料のパートナーならやはりニッセー様。これからも世の中を騒がせるような、美味しくて、楽しい商品を一緒に作って行きたいですね。

右 日清食品株式会社 マーケティング部第1グループ ブランドマネージャー 白澤勉 様
左 株式会社ニッセー 取締役営業部長 川村一範

商品データ

カップヌードル ソーダ

カップヌードル ソーダ
ー しょうゆの香りをきかせたジンジャーエール仕立てのソーダ。
カップヌードル シーフード ソーダ
ー 魚介の風味が隠し味のクリームソーダ仕立てのソーダ。
カップヌードル カレー ソーダ
ー カレーのスパイスが香るコーラ仕立てのソーダ。
カップヌードル チリトマト ソーダ
ー ピリッとした刺激が爽やかなトマト仕立てのソーダ。

カップヌードル発売50周年を記念して、
「カップヌードル」の定番フレーバー4種(カップヌードル、シーフードヌードル、カレー、チリトマトヌードル)の味わいを炭酸飲料で再現。
「カップヌードル 50周年コンプリートセット」として、「カップヌードル」8種、「うまい棒 カップヌードル味」8種と詰め合わせて販売。
※現在は販売を終了しています。

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