開発INTERVIEWS
#飲料ラボ

可能性は無限大。未来の「おいしさ」を求めて開発しています。

INTERVIEW

チルドのスペシャルティコーヒー誕生。
こだわりの味を再現できた秘訣とは?

企業データ

猿田彦珈琲株式会社

2011年、スペシャルティコーヒーを手軽なコーヒースタンドで提供する店として東京・恵比寿で創業。2014年、缶コーヒーを監修。現在、日本に17店舗、台湾に6店舗を展開。「たった一杯で、幸せになるコーヒー屋」をコンセプトに、日本発の珈琲ブランドとして着実に成長を続けている。

商品化の背景

スペシャルティコーヒーには自信がある。
だが、触れてもらう機会が少なかった。

猿田彦珈琲は2011年に東京の恵比寿で、質のいいスペシャルティコーヒーをなるべく気軽に、1杯500円程度のコーヒースタンドのスタイルで提供する店として創業しました。当時ではまだ珍しかった、豆ごとに異なる手法を駆使し、丁寧にハンドドリップで淹れることに特化。
10年の間に、自家焙煎する、産地まで行きコーヒー豆を直輸入するなど進化を続けてきました。

店舗数も都内を中心に十数店舗まで増やしてきましたが、まだまだ大手チェーンのように、多くの人に触れていただく機会が少ない。そこで「これが僕たちがいいと思うコーヒーです」というものを、チルドコーヒーにしてより多くの人に知ってもらうことは価値のあることだと考えました。

今、一般的には200円くらいまでのチルドコーヒーが中心ですが、猿田彦珈琲なら二百数十円で「こんなに違うんだ」という新しい価値を提供できるはず。価格などの制限のある中で、どれだけの表現ができるかとチャレンジしたい気持ちもありました。

ニッセーを選んだ理由

目指す味に真面目に向き合ってくれる。
価値観を共有できることが決め手に。

ニッセーさんを知ったのは、静岡出身のスタッフの紹介から。もともと僕は、近い人たちと仲良くもの作りをするほうがいいという考え方を持っています。店で販売するクッキーなどもスタッフが作って持ってきたのがスタート。だからチルドコーヒーの開発も、規模は違いますが、知っている輪の中でやっていきながら輪が広がっていくのが健全だと思いました。

実際、開発に向けて打ち合わせに行くと、出会う人みんな人間性が高く、こちらが真面目に「こういうことをやりたい」と言うと、ちゃんと聞いて、付き合ってくれる。粘ってくれる。答えをくれる。これならできる、これは無理というキャッチボールができるのです。こうして価値観を共有できることは、ものづくりで大変重要なポイントです。これまでの経験上、相手が話を真剣に聞いてくれない時にはクオリティの高いものはできないという失敗もしてきました。そういう意味で、ニッセーさんとの出会いは最高でした。

開発秘話

味のストライクゾーンを求めて
何度も試作、試飲を繰り返した。

実は開発中はコロナ禍で、気軽に工場に行けなかった。その中でどうにか工場に行き、自分たちにとって何がいいコーヒーで、何がイヤなコーヒーかを1日かけて理解して、共有してもらう時間をいただきました。

同じ言語を理解してもらった上で、実際にニッセーさんのデモ機を使って、何度も試作を繰り返す。普通なら退屈なことかもしれませんが、それをニッセーさんのスタッフは若いメンバーも含めて全員がとても喜んで、楽しんでくれたんです。「これはいい会社だな」と直感。ここなら自分の求める味ができる、やりきれる可能性が高い。いいレベルまでいけると確信しました。

例えばコーヒーの濃度をこれ以上高くすると美味しくない。これ以上薄いとイヤな味が出てしまう。スペシャルティコーヒー独特のストライクゾーンを理解してもらうのは大変なこと。さらに、自分たちは工場のエスプレッソ抽出機に触ったこともない。デモ機と実際のエスプレッソ抽出機との味の出方の違いなど、その特徴をニッセーさんのスタッフに教えてもらいながら、これまでとは違う抽出方法にしてもらう提案もしました。

今後の展望

常に成長、進化を続ける
ブラッシュアップのパートナー。

2021年3月に販売スタートしたSARUTAHIKO CHILLED COFFEEは、現段階でできる最高の商品になっています。でも、店舗でもそうですが、僕たちは常に目線を上げて、何かしらブラッシュアップしているので、間違いなくこの商品もニッセーさんの協力を得ながら、ここを変えましょう、次はこうしましょうとなっていくはずです。

例えば、商品化にあたって材料から自分たちで用意させてもらっているのが大きな特徴ですが、より大きなマーケットに対応するために材料の安定化を図っていくこと、マーケットの反響をもとに味わいも「もっとキレイにしていこう」「もっとコクを出そう」などとなっていくはず。店舗で出すコーヒーもチルドコーヒーも、これで満足とは決してならない。まだ上を目指せると追いかけ続けています。

ニッセーさんは技術がある。そのプライドがあるからこそ、人間性も高いのでしょう。自分たちのやりたいことをリスペクトしてくれ、その答えを出してくれる。これからも焙煎方法やブレンド方法、容器なども含めて、一緒にブラッシュアップし続けていきたいです。

猿田彦珈琲株式会社
代表取締役
大塚朝之 様

商品データ

SARUTAHIKO CHILLED COFFEE 猿田彦 チルドコーヒー

キリッとBLACK ブラックコーヒー(無糖) 238円
職人のカフェラテ(甘くない)259円
真心 SWEET カフェラテ(加糖)259円

猿田彦珈琲の自慢のコーヒーがどこでも手軽に楽しめる、猿田彦珈琲初のチルドタイプのコーヒー。自社のダイレクトトレードにて調達したコーヒー豆を使用し、ボトル充填後に冷蔵温度帯で管理されるチルドコーヒーならではのフレッシュな風味が堪能できる。

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